2023冬・横浜〜会津冬物語

年も明け2023年最初の三連休。代休と年休を駆使し5連休を生成した私は、1月7日にパシフィコ横浜で行われる少女歌劇レヴュースタァライトのオーケストラコンサート参戦を足掛かりに、未乗線区と鉄印回収を目的とした南東北行きを計画した。

初のオーケストラライブで同志先輩と推し活に勤しんだり、数年ぶりに先輩に会い旧交を温めたり、一人暮らしを始めた後輩を激励し日本酒を空ける、パパになった友人を激励し燗酒で一献するなど非常に充実した旅行になったため、久しぶりに旅行記を書こうと思う。

令和5年1月7日(土)

前日に職場忘年会を無事乗り切り、昼の新幹線で横浜へ。久しぶりに満席に近いのぞみ号に流動の回復を感じつつ、相変わらずカッチカチなアイスを珈琲で流し込んでいたら新横浜に着く。ここからはあえて地下鉄で横浜駅へ。


横浜市営地下鉄ブルーライン乗るのは大学以来…。快速運転区間広がってませんかね。わずか5分で横浜へ着く。

生まれ変わった横浜ではコインロッカーを探すが上手く見つからず諦めて馬車道へ向かった。みなとみらい線綺麗でこんな短い区間でも優等列車の運転もあり大都会みを感じる。

馬車道で無事荷物を預ける。開場まで時間があるので念願の不審船を観に行くことに。

横浜まで来ても相変わらず撮影対象が県警本部や工作船記念館なの我ながら業が深いですわ…


AKS74Uの実物が見られるのは国内でもここだけだと思う。

中学3年の時文化祭で不審船を作って展示しようと試みたが「ひじき」を研究発表するという悪ふざけに負けた苦い思い出が蘇る…

あれが実現できてたら右翼のレッテル貼られてまた違った人生があったんだろうか。。

開場時刻が近づいたので高校の先輩と合流。横浜オシャレ女子とスタァライトキモオタが混在する不思議空間と化したゴディバで準備を整え会場へ。会場前に警官がいたので揉め事でもあったのだろうか


舞台なので花飾りが綺麗

推しである佐藤日向学士と伊藤彩沙ちゃんのブロマイドを買った。佐藤日向さんスタァライトだと眼鏡姿を貫かれるの素敵。あやさちゃん紫が似合うし変わらずのマシュマロボディが良い。写真集予約したで!

思わず癖が出てしまったが、肝心のオケコンは先輩の引きの良さで前方の良席を確保でき、素晴らしい時間を過ごすことが出来た。9人勢揃いは最初で最後になりそうなので良い時に来れたぜ!

ライブ後は見に来ていた別の先輩とも合流し、骨付き鳥で一杯やったのち先輩宅へ。外資勤務でタワマン住まいのお宅にオタク2名が宿泊する展開と相成ったのである。



こういうタワマンが乱立しており関東の強さを感じる。高さに耐性があれば上階が住み心地最良である。低層階という選択肢もあるけど見晴らしの良さがね…。

先輩宅で劇場版レヴュースタァライトの上映会を催し、深夜2時過ぎにようやく就寝。初日からちと飛ばしすぎたかな。各人に部屋が用意される好待遇だったのでまた来たいw


令和5年1月8日(日)

翌日は遅めに起床。タワマンからの富士山を鑑賞しつつ淹れていただいたコーヒーとNEWDAYSのドーナツで朝食。NEWDAYS圏外の民にとってはどれも物珍しいし来るたびに商品が違うので東京の時間の速さを感じる。


昼食では駅前の中華ダイニングにご案内いただく。レバー苦手だったけどここのは美味しい。レバーと和解できた。よだれ鳥も美味しく、次は担々麺にチャレンジしたい。

その後は先輩の見送りを受け荷物を駅にデポしたのち東京駅へ。9日まで開催の「鉄道と美術の150年」を鑑賞する。
東京駅直結という好立地だからかとても混んでいた。文化施設が充実している上に混んでいるのは東京だけだろうねぇ…

ちなみに新美術館のDOMANI・明日展も気になったが休館中とのこと。知らずに乃木坂まで行ってしまい時間をロスした。。


翌日の切符のために東武浅草に行く。図らずもリコリスリコイル聖地巡礼かな。真島に折られる前の電波塔とウ〇コモニュメントを鑑賞。
窓口で大宮からの4社直通を所望すると、西若松までなら出せるとのこと。現金で払うと「小さいから気を付けて」という言葉と共にA型券が出てきた。


メトロ24時間券を持っていたこともあり、その後は三ノ輪電停経由で後輩の自宅へ。さくらトラムというオシャレ愛称が付いた都電はしっかりと都民の足である。大阪にも阪堺あるから名古屋にも1路線くらい市電欲しい…

後輩宅は先輩宅と同じ街だったので再度同じ駅に帰ることに。駅前のマルエツで総菜を仕入れ宅飲みした。こちらもタワマンだったので居心地がいい。福岡に住む共通の友人はライブ遠征時定宿にしているそうだがそれもうなずける利便性と居心地の良さであった。

令和5年1月9日(月・祝)

この日はいよいよ会津へと向かう。
大宮から何かとネタにされるアーバンパークラインで春日部へ。確かに車両は古いがこの方が好きだ。春日部では駅メロがクレしんだったのと平屋駅舎に感動しつつリバティ号を待つ。


後輩からは座席があまりよくないと聞いていたが、空いていたので快適だった。

北関東の快晴を駆けて少しずつ雪が見えてくると日光の山だ。鬼怒川温泉も久しく来ていない…


SL大樹と行き違う。ドリームカー連結に興奮し次回乗車を固く誓った。SL銀河は乗れなかったからこれは乗りたいよね…


鬼怒川温泉で殆どの客が降り、新藤原を過ぎると野岩鉄道。初乗り区間なのでか細い線路に山深い車窓とあって心細くなる。おまけに長いトンネルが続き、最初の下車駅湯西川温泉もトンネルの中だった。


湯西川温泉駅で無事鉄印を手に入れて駅前に出るとカチカチの雪が。ウォーキングシューズが試される地まで来てしまったと身を引き締める。次の列車まで時間があるので日光ダイヤルバスでホカホカ入水しに行くのだ。


バスは自分だけしか乗っていない。運賃を確認したら目的の浴場まで770円もかかるとのこと。道中ダム湖をながめながらどんどん山の中に入っていくのでその金額もむべなるかな…というところだ。
湯西川温泉は元は平家の落人集落だったということで、観光案内のテープからは移住後第一子の端午の節句で掲げたのぼり旗を追手の源氏方に見つかり襲撃されるという悲しい物語が流される…。つら


15分で湯西川水の郷に着いた。古民家調の外観をしている。転ばないようにキャリーを持って慎重に温泉施設へ。足湯もあるがこの季節にはなかなかチャレンジングだと思った。
お昼時だったのでまず昼食を食べる。郷土料理のばんだい餅と蕎麦のセットで、蕎麦はなかなか美味しかったがばんだい餅の汁が思ったよりおいしくなく、総じて普通であった。ダムカレーのほうが珍しくて良かったかもね。


この天候で足湯に漬かるのはちと勇気が要るが、湯気が冬の東北らしくていい。
昼食後はいよいよ入浴。キャリーは事務室で預かってくれるという優しさが有難い。入浴料も700円でタオルを借りても1000円いかないくらいの良心的価格。
早速入りに行ったら鍵が開かなくて困ってる全裸中年男性にレスキューを求められたので事務の人を呼んだが来るまでになんか鍵が開いたのでよかったっぽい。
こういう小さい善行を積み重ねて良席を得ていかんとな!

肝心の風呂は内湯熱めで露天は外気のお陰か入りやすい逆転現象。いつまでも浸かってられる素敵な露天風呂で東北雪見露天の夢をまた一つ叶えたのだった。


2時間ほどのんびりして戻りのバスで湯西川温泉駅へ。どうやら鬼怒川温泉までも行くらしく、湯西川温泉では野岩&バスではなく日光からバス直行を推奨していた

接続が8分だったので慌ただしく手洗いに行き戻ると、改札掛と乗ってきたバス運転手が雑談しており、とても発車直前に思えない牧歌的な光景だった

ホームでは野岩鉄道の普通列車をカメラを構えて待つ。好きな列車上位にランクインする6050系を逃さないためである。


デジカメはしくじったがスマホで無事撮影できた


ガッラガラだったので車内も撮影し放題。ふかふかのボックスに行先方向幕もレトロ。塗装も品が良いので、これが東武浅草まで走ってた頃が懐かしい…。

楽しい時間はすぐ過ぎて、24分で終点の会津高原尾瀬口に着く。なお線内の秘境駅、男鹿高原で降車客がいたが冬キャンプでもするんだろうか…



当然この駅でも一人撮影会を実施する。雪と相まっていい感じだ。

1時間ほど乗り継ぎ時間があるのでとりあえずストーブのある待合室に行くと、駅員から下の駅舎の方が喫茶や売店もあっていいよーと勧められる。
お勧めに従い、下に降りて新藤原行きを撮り鉄してから喫茶に行くと16時LOだったためやむなく撤退。売店で実家への土産を探す。酒もたくさんあったが、今回は服だけで行李が満杯なので今は見送る。
レベル高そうな乾麺を買いレジに行くとpaypay20%還元の文字が。南会津町ありがとうしながら決済した。
余談だが湯西川温泉駅併設の道の駅では、ソフトバンクの電波入りません!(迫真)みたいな掲示があったのでやはり携帯大手3社の中では最弱…ってなってた


撮り鉄の成果は木のお陰で微妙…


会津鉄道は1両で客は僅か2人…6050よりボックスが固いので寂しい。。


夕暮れも迫る人煙稀な山里を気動車は走る。会津荒海辺りから乗客はあるので需要は存在するようだ。反対方向のリバティはこの日のうちなら東京に帰れるとあってほぼ満席だった。
少し街の灯が見えると沿線の中心地、会津田島駅である。


NHKで昔見たハイビジョンふるさと発 「会津雪列車 新人運転士の冬」を観て以来ようやく来ることが出来て感無量である。

この駅でも40分ほど乗り継ぎがある。散策しようかなぁと待合に行くと、なんと日本酒の自販機がありこの駅での過ごし方が確定してしまった。。


金曜から飲酒し続けて今日は休刊日にしようかと思ったのだが…まあ仕方ないべや^^


酒を飲んで曖昧になる前にきちんと鉄印は入手した。

なお自販機は一銘柄70mlという狂った設定なので、4種制覇しようとすると2合近く飲むことになり死ぬので2種類に厳選した。
つまみもないストイックな飲みだったのでなかなかハードだったが若松まで何事も無かったので強い肝臓に感謝した。
ちなみに隣には魚の甘露煮をどこかで仕入れたガチ勢がいたので上には上が居る。鉄印3週目窓ギレ女史なども出現し、最終の浅草行き特急を待つ人で割と混んでもいて、この日この時の南会津の玄関口は結構カオスだったと思う。
paypay20%バックを駆使して美味しかった日本酒を買おうとしたら駅併設の土産物店は17時30分閉店だったので悲しみ。気を取り直して47分発でこの日の最終目的地、会津若松を目指す。


夕方のこの時間は3つともホームが埋まり賑やか。


若松行きは転換クロスシートが嬉しい。トイレ無しだったのに気づき発車直前で済ますなどしたため、飲酒時の旅行は注意が必要である…

東京からの特急リバティから接続するため車内はほぼ満席であった。日も暮れ真っ暗なのでうたた寝しながら1時間ほどで西若松。ここからJR只見線の線路に入り定刻で会津若松に着いた。

雪の積もる中、直ぐに宿にチェックインし、旅装を解いて今晩の食事へ。事前に会津歴7年の友人に聞いておいた店から、一番近い会津迎賓館 寿し万へ向かう。
予想に反し店は空いていたので、カウンターではなくテーブルに着く。会津田島で飲んだけどもう少し福島の酒を味わっておきたい…と思い「利き酒セット」800円と馬刺し、こづゆという汁物を頼む。

小鉢2品に3杯も日本酒が付いて800円は破格だと思う。馬刺しもめちゃくちゃ柔らかくておいしい…!
高知でも柔らか馬肉を食べた記憶があり、都市部の居酒屋で冷凍のシャリシャリした馬刺しはもう食べれんなぁ…ってなった
日本酒は会津のみならず福島の会津・中通り・浜通り三種から選ばれていてバランスが良い。


こづゆは前述の友人曰くこれ単体で酒の肴になるらしく、その通り味が濃くて素敵…

ひとしきり飲み食いし、締めをどうするか…と悩んだが、売りのひとつ鰻はなんと三河産らしいので年末食ったやんとなりパスした。昔は猪苗代湖で獲れたらしいが。
この店のソースカツ丼が週に8回通うレベルで美味しいというこれまた前述の友人情報に従い、単品ならギリ食えるやろ…と頼んだところ。。。



ガッツリ定食で出てきたので死んだ。

味はお墨付きの通り美味しいので、空腹のときに掻き込みたかったよ…と思いつつ腹が裂ける感覚を味わって完食…といいたいがちょっとご飯残した(ごめんなさい)

カウンターでは漫画家を名乗る女性が板前と楽しそうに会話しており、その内容をラジオのように聴きながら呑んでいた。何度もこの店と会津に来ているらしい。何の漫画家かは結局わからずじまいだったが、南部藩辺りから来ているらしいので地方生活エッセイの類だろうか。パチンコ店の話で盛り上がってたのでギャンブル漫画という可能性もあるが…。普通に話しかけて聞いてみればよかったと今後悔しても遅いな。
運送会社勤務の旦那が独立して妻の画業を支えるらしいので、是非売れて有名になって寿し万にサインとか飾って欲しいものである。

なおこの翌日1月10日は年に一度の十日市で、会津の目抜き通りがホコ天になりこの地方最大の市が立つ日なんだという。店主の「十日市の日は毎年荒れるからなぁ…」というセリフに不安を覚えながらホテルに引き上げたのだった。


「福島地裁郡山支部」へつづく

戻る