山口地方裁判所宇部支部

令和5年5月29日

湯田温泉で湯治した翌月曜は美祢線と宇部線、小野田線を乗りつぶす乗り鉄の一日に。

この日はwebで購入した山口セントラルパスを活用する。これはJR西がMaasで新しく売り出したバスや鉄道の乗り放題パスである。ネットですぐ買えてスマホ見せるだけなので往年の周遊券より使いやすい。電池切れたら詰むけど。
もっとも新幹線は乗れないので、新山口から1駅だけ厚狭まで700系新幹線でワープした分は別購入になったが…


厚狭からは美祢線に初乗り。キハ120単行のロングシートで辛い旅である。客は全ての席が埋まる程度だった。


信号所や引込線の後に往時の貨物輸送を偲ぶことが出来る。南大嶺〜大嶺は宮脇俊三先生の本にも登場していた。廃止から30年近く、今や路盤しか残っていなかったが。
途中の長門湯本は一時宿泊候補地にしていたが、意外と美祢線利用者がいたのが意外だった。


1時間30分ほどで昨日も通過した長門市駅に着く。ここもコロナ禍で窓口が消えている。構内は往時を偲ばせる広さだ。
乗っていた気動車は約1時間後に仙崎行きとして出発するので、その間に駅近くの町中華で昼食を取った。

ラーメン半チャンセット750円。安定して美味しい。豚骨系だったのは九州が近いからだろうか。
裁判所も割と近かったが、昼食を優先するため今回はパス。
長門自体、みすゞの街でもあり青海島観光も気になるので、萩と共にまた一度ゆったり訪れたいわね。そして発車時間が来て山陰本線の支線である仙崎支線に無事乗車。


雰囲気の良い木造駅舎が残る仙崎駅。駅舎内は無人化されギャラリーが入っていた。
○○のはなしは下関行きが仙崎支線に寄るので、訪問難易度は意外と低いかもしれない。
道の駅センザキッチンが気になった。



僅か7分の折り返しでは駅舎撮影とホーム撮影がやっとである。しかし本数が少なすぎるのでこれを逃すわけにはいかない…
バスもそんなにないのでこればかりは乗り潰しを優先するとどうしようもないが、なんだかはるばる来て勿体ない。
人によっては「乗り潰しとかいう劣った事業を廃止」と宣言している人もいるのもうなずける。

その後は美祢線で厚狭まで戻り、宇部線乗り潰しに向けて黄色い電車で山陽本線を東へ。
117系を改造した2ドア両開きで、平日の午後とあって客はまばらである。
フードで顔を隠した不穏なヤンキーが2名車内をうろついているな…と思ったら声をかけられた。曰く、スマホの充電が切れたので広島から大阪へ行くバスを調べて欲しいとのこと。
人の良い自分は疑いもせずタブレットで高速バスナビなどを検索する。何時に乗るのか、など尋ねていると「実は財布を落として電車に乗った。200円しかない。500円でもいいから貸してくれ」と言い始めた。
ははぁ古典的な寸借詐欺だなぁ…と分かり断るとそそくさと次の嘉川で降りていった。大阪行くんじゃねぇのか。
1人で鉄道旅行を初めて10年以上だが、こういう手合いに遭遇するのは初めてである。刑法犯は減っているはずなのに体感治安がよろしくない。。ここいらは太平洋ベルトの中ではあまり景気の良くない地域だからだろうか(失礼)。まあ無人駅やワンマン化が増えて人の目が届きにくくなってるからな…
フランスだったら声掛けもなく首切られて身ぐるみはがされているからまだマシなのかもしれないな…

そんな欺罔行為すらしくじっているカスの詐欺未遂を体感しているともう新山口。宇部線への乗り換えである。降りるときに高齢のご婦人に「ここって小郡ですか?」と聞かれたので「昔はそうでしたねぇ!」と返しておいた。長州民は人懐っこいのか??


宇部線は105系2両。相変わらず黄色い。
ロングシートなのであまり外は見えない。おまけに雨である。
単線でちょこちょこと走るが、岐波のあたりは海も見えて草江では宇部空港も見れるのでなかなか楽しい。

50分ほどで宇部新川駅に着く。今日の宿はここのスーパーホテルなので、荷物を置きに早い投宿をした。


幹線から外れているが、意外と立派な感じがする駅舎である。


シン・エヴァンゲリオンで一躍有名になり、一時期は聖地巡礼客でにぎわったが、眼鏡の似合う胸の大きな良い女はいなかった…


一部では台鐵(台湾鉄路管理局)を彷彿とさせると話題だが、確かにそんな雰囲気がある。台湾行ったことないけどw

ここからは身軽になって長門本山支線を目指すのだが、夕方の列車まで時間があるので山口地裁宇部支部に行ってみた。


宇部新川駅の隣、琴芝駅が最寄りである。高校生がたくさん乗っていたので宇部線は安泰であろうか。


平日なのでサクッと撮影し立ち去る。地検と地裁が隣り合っているので訪問しやすくて良い。こちらは地検。


裁判所の方は単独庁ながら大きい。宇部市自体、宇部興産のお膝元で人口15万人超えの工業都市なので事件数も多いのかもしれない。

宇部新川駅に戻り駅前のローソンで休憩してからいよいよ長門本山である。なおこの日宇部新川駅改札を4回くらいタブレットでパスを見せながら通過したので覚えられた気がする。

シンジ君が座っていた3番線ホームに入線していた1両の電車が小野田行きであった。黄色い123系、大昔ミニエコーで乗った記憶が蘇る。長距離走らないがトイレが付いている。
乗客は高校生数人に会社帰りのサラリーマンや工員、同業者も数名いた。
宇部興産道路をくぐり厚東川を渡り、雀田に着く。向かいに同じ123系がおり、これが長門本山行き。乗り換えたら客は高校生と同業者と自分の3人になった。列車は沿線の樹木に車体をバチバチ接触させながら浜河内に着く。なんと乗客があったがこれも同業者であった。


そうして長門本山に18時17分着。いよいよ鉄路での到達難易度が高い駅に着いたと感慨深い。駅前は県道を挟んで海岸なので、これ以上先が無い、というのも良い。


日に3本で通学客がいるのが驚きである。
実は駅前に船木鉄道のバスがジャンジャン(1時間に1本)通っているので、そちらを皆使うようではある。


1面1線の棒駅だ。旧型国電のクモハ42が居た頃に乗りに来たかったなぁ…。BS「ふるさとの鉄道」で観た思い出が蘇るような絵が駅前にあった。


駅の裏手は未舗装道路(認定は無いらしい)になっている。遮るものが無いのでクモハ123撮影会が出来る。


雀田駅で日に3回しか見られない光景。なお山陽小野田市立山口東京理科大学の最寄りである。
吉良吉田駅を彷彿とさせる駅配置だ。吉良吉田よろしく長門本山支線が廃止にならないことを願う…

おわり

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